米Appleが現地時間で6月5日から9日まで開催する世界開発者会議『WWDC 2017』
日本時間では翌6日の午前2時ということで、早朝というか深夜といったほうがよいのかというあたりになるため、ある程度情報がまとまった、夜が明けてからAppleの新製品に関するニュースを真っ先に確認しました。
今回のAppleの発表では、Macはノートもデスクトップもアップグレードされ、デスクトップPCに至っては、<Apple史上最強>と言って差し支えない「iMac Pro」の登場は、そのスペックもですが価格帯にも驚かされました。
ただ、ノートPCに目を向けると、MacBook Proに至っては半年くらいで新製品投入ということで、2016年11月に該当モデルを購入した方にとっては、もはや悪夢でしかない状況で、自分は買っていないとはいえ、何気にこれが一番の衝撃でした・・・。
色々と発表がありましたが、個人的にはハードよりもソフト(macOSとiOS)のほうが楽しみな印象を持ちました。
ということで、そのあたりについて色々と触れてみたいところですが、それ以上に今回の「WWDC2017」では、ある日本人女性のことがとても気になりましたので、その方について取り上げてみたいと思います。
82歳の日本人女性開発者に世界中が注目
(出典:https://www.eannovate.com/blog/1/17_entrepreneurs/)
Appleが主催する世界開発者会議(WWDC)では、世界各国から多くの開発者が集合し、Appleが開発中のソフトウェアなどの技術的な問題解決計画といったことに関して情報を共有する場として利用されており、Appleにとってもかなり重要な部類に入る会議になります。
そんな「WWDC2017」ですが、開幕日の6月5日の前日にはWWDCに招かれら開発者のためのオリエンテーションが行われ、そこでは奨学金(スカラシップ)を獲得した開発者のアプリも紹介されました。
Appleは、開発者の裾野を広げるという一貫で、1500ドルの参加費を免除する奨学金プログラムを用意しており、これまでにも100人を超える開発者を毎年のようにWWDCへ招待してます。
その中に複数の日本人も含まれているのですが、招待された日本人開発者の中に82歳の女性が含まれており、大きな注目を集めました。
その女性は「若宮正子さん」という方で、Appleが開発したプログラミング言語「Swift」を学び、パズルゲームのアプリを開発され、WWDCに招待されたのです。
AppleからWWDCに招待された若宮正子さんの何が凄いのか?
今回、AppleのWWDCにスカラシップとして招待された若宮正子さん。
Appleのプログラミング言語「Swift」を勉強し始めたのは、今年2017年に入ってからだそうです。
そして完成したのが「hinadan」というパズルゲーム。
このアプリはタイトルから推測できると思いますが、ひな祭りに飾る「ひな壇」の人形を正しく配置するゲームです。
若宮正子さんがゲーム開発を行うきっかけとなったのが、これからスマホを学びたいシニア世代にちょうどよいゲームがなかったことからだそうです。
このあたりの説明は、アプリ「hinadan」をダウンロードし、最初に起動した際のゲーム説明でも、音声にて簡単に紹介されています。(まさかご自身の声?)
若宮正子さんは、パズルゲーム「hinadan」を、アプリ開発を始めてから5ヶ月で完成させたそうです。
日本語皆無の英語仕様のプログラム言語「Swift」であることを踏まえれば、恐るべし82歳と言わせてもらっても良いかもしれません。
ただ、ご自身は楽しみながら学び、開発できたとのことですから、まさに「好きこそ物の上手なれ」ということなのかもしれません。
若宮正子さんとパソコンの出会い
(出典:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1701/23/news113.html)
若宮正子さんがパソコンと出会ったのは60歳の時だそうです。
勤めていた銀行を退職後に実母の介護を行う中、次第に出かけることが億劫な生活が続くなか、このままではいけないと思い立ち、独学でパソコンを学び始めたそうです。
ネットにも苦労しながら接続した若宮正子さんは、1999年に『メロウ倶楽部』という、シニア世代向けの掲示板サイトを立ち上げました。
その後は、シニア向けのパソコン教室を開講するなど、まさにITおばあちゃんの第一人者的な存在となり現在に至るということになります。
何か新しいことを始めようとするときに、大きな壁となるのは年齢なんかではないと、シニア世代にそう思わせてくれるくらいパワフルな若宮正子さんでした。
ちなみに、若宮正子さんは今回のWWDCで、Appleのティム・クックCEOと直接対面し会話する機会があったそうで、「次のアプリは?」と質問されたそうです。
もちろん、次のアプリも開発する気満々なのは言うまでもありません。笑